先日、保険会社に勤める知り合いを頼って保険の見直しをしてみました。
加入する際にしっかりと説明を受けていたはずなのですが、意外と知らないことがあったり、忘れていたことがあったり…保険商品も常に新しいものが出てくるそうで、定期的な見直しや確認が大切なことを改めて実感しました。
そこで、今日は家の保険“火災保険”のお話。
耳にすることはあっても、普段あまり意識することのない火災保険。
特に賃貸住まいの方は、入居時に貸主や管理会社指定の保険に必須で加入することになり、詳細内容を確認される方は少ないのではないかと思います。
“火災保険”という名称ではありますが、その補償内容はかなり拡充されており、様々なリスクに対応しています。
保険商品によって違いはありますが、基本的な補償内容と利用方法を見てみましょう。
自己所有の建物
まず保険の対象物は、①建物のみ ②家財のみ ③建物と家財 の3パターンがあります。
建物には、門や車庫、物置などの付属物が含まれる場合とそうでない場合があるので注意してください。
家財は、基本的に家具、家電製品、衣類などが対象となっていますが、保険会社によっては携帯電話やノートパソコンなど持ち歩けるものは除外される場合があるので確認しておきましょう。また、30万円超の貴金属などの高価な物は、明記物として事前に申請が必要であったり取扱いが異なりますので、こちらも確認が必要です。
続いて基本的な補償内容は大きく5つあります。
立地状況や環境に合わせて、必要な補償を組合わせたプランを選びましょう。
①火災 :火災、落雷、破裂・爆破による損害
②風災 :風災、雹(ひょう)災、雪災による災害
③水災 :台風、集中豪雨などが原因の洪水や土砂崩れなどの水災による損害
④日常災害 :盗難、給排水設備の事故による水濡れ、外部からの物体(車など)の衝突、労働争議に伴う破壊行為等による損害
⑤破損・汚損 :上記以外の偶然な事故による損害・汚損などの損害
以上が基本となり、各保険会社毎に少しずつプラス・マイナスがされています。
①~④の内容はなんとなく分かりますが、注目したいのが⑤破損・汚損の内容です。
主に家財が対象物となりますが、実はこの補償が一番利用する可能性が高いものです。
具体的な事故例を挙げると…
うっかり手をひっかけて飲み物をパソコンに零してしまい、パソコンが壊れてしまった!
子供が目を離している隙に、おもちゃを投げて窓ガラスを割ってしまった!
模様替え中に机がテレビにぶつかってしまい、壊れてしまった!
火災保険がこんなところまで補償しているとは目から鱗が落ちる話ですね。
ただし、あくまでも「事故」であることが条件となっていて、「故意」と思われる破損・汚損に関しては対象外となります。
さらにさらに、プランによって「水まわりの修理」や「鍵開け」などの無料サービスがセットされているものもあります。これは利用価値がありそうです。(規定の工事時間・料金を超えた場合、超えた分については自己負担になる場合もあります。)
ちなみに地震を起因とする損害に関しては、火災保険では補償されません。
と言うのも、大規模な地震が発生し巨額の保険金が必要となった場合、保険会社では保険金の支払いを負いきれないことが考えられます。そのため地震保険は、火災保険と異なり一定額以上の支払責任を政府が引き受けるという形式をとっています。
また、地震によるリスクが他のリスクと比べ、発生した時の損害が大きくなり易いのに対し、発生する可能性が低いという点も、他と分けられる理由でしょう。
地震保険は自動で火災保険にセットされる場合と、任意の場合がありますので、確認して必要に応じて加入しましょう。
次に保険期間について。
基本的には最短1年間から最長10年間で1年毎の設定が可能で、長期になるほど保険料が割安になるシステムです。10年経過後の自動継続特約をセットにすると保険料がさらに安くなる保険会社もあります。
実は2015年10月までは住宅ローンの期間に合わせた最長35年が基本となっていました。
しかし近年の異常気象や災害による実害を受け、将来的な予測が難しくなっていることから、各社で最長10年へと改定されました。
以上が、自己所有物件にかかる火災保険のざっくりとした内容です。
「賃貸の場合」と「事故が起きた時の利用方法」もお話ししたいのですが、長くなってしまいましたので、また日を改めます。